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目指せモスクワ

友達からメールが来た。この友達だこんな話もしていた。

もう何年も前から夫婦関係が悪化…というか、だんなさんが海外に単身赴任していて、家庭を顧みない。顧みたくてもできないというのが正しいかも。この数年の間に何カ国か異動はしているんだけれど、職業柄政情不安な国ばかりで妻子を呼ぶことが出来ない。帰国は年に一度できるかどうか。これまた職業柄、突発的に出勤を要請されるので確実な長期休みが取れないのだ。夫婦には1人娘がいるが、むしろよく子どもができたもんだと感心するほどの接点のなさ。結婚してすぐ単身赴任したので、自宅で家族で過ごしたのはこの10年間で通算半年にも満たないのではないだろうか。へたしたら1ヶ月ぐらいかもしれない。現在の彼女たちの住居に夫の私物はないそうだ。




で、ずいぶん前から別れたいわぁ、という話を聞いていた。別れないのはお金のためだけだ、と。彼女は稼ごうと思えば稼げる資格保持者だし、能力的に問題があるわけではないが、子どもにちょっとだけ障碍があるので、現在はそのケアをするために時間に融通のきく非常勤で仕事をしている。途絶えがちであっても夫の給料はありがたい。

でも、その娘もだいぶ成長して、以前ほどには手をかけなくてもよくなりつつある。

元々母娘2人でずっと生活してきたわけだし、物理的な意味でも精神的な意味でも「父親がいないと困ること」がない。私も夫の入院中にしみじみ思ったけれど、基本的に生活の中に男性がいる必要というのはないのだ。不便だな、と思うことはある。高いところでの作業、力作業など。しかし大概の問題は道具で解決する。脚立でも電動ドライバーでも、今はいくらでも女性に使いこなせるものが出ている。もとより女性が機械モノに疎いというのも幻想で、段取りを計算するのはむしろ得意なので、「やろうと思えば」日常必要な範囲のことなんか配線だろうとPCの組み立てだろうとできる。どうしても苦手なら便利屋を雇えばいいだけの話。

じゃあ男は生殖のためだけに存在しているのかよ、って話だけれど、究極そうかもしれない。でも人間はケダモノであると同時に知的で社会的な存在なので、一般的には本能だけで生きることは辛い。愛情の交換、思惟のやりとりをする存在というのは、ないよりはあったほうがいい。おいしいものを食べて「おいしいねぇ」、きれいなものを見て「きれいだねぇ」と言える相手が欲しい。
言い換えれば、愛情の交換、思惟のやりとりができないのならば、男なんか邪魔で迷惑でくさくてうっとうしいだけ(言い過ぎか)。

で、話を戻し。
遠距離別居していてもそれなりに愛情交換ができている夫婦もいるけれど、彼女の場合は、通信環境も悪くて電話やメールすらできないことが多々あるし、会話ができなくても揺らがないほどの愛情基盤を形成する前に物理的に離れてしまったし、それをつなぐためには「愛し続ける努力」が必要だけれど、そんなエネルギーは遠くの夫より目の前の障碍を抱えた子どもに注ぐのは当然。それでも夫側から愛し続ける努力を(目に見える形で)してくれればよかったかもしれない。でも、残念ながら5歳年下の彼は、黙っていても「離れていても僕たちは家族だもんね!」という美しい幻想が10年続くと信じ込んでいて、妻や子に愛を明示的に語り続ける努力をしてこなかった。

つーわけで、要は友達はタイミングを見計らって離婚へ突入という体勢にだいぶ前から入っていた。弁護士にも相談済み。ただ相手が海外にいるから手続きが面倒だし、理由が浮気や借金などではないから、このままでは「単身赴任の夫に構ってもらえないからって離婚しようとする冷たい妻。娘から父親を取り上げようとしている母親」になってしまう。それは不本意。

そしたら。
(ここから本題…なげーよ)

数日前、仲人さんから電話があったそうだ。だんなさんの上司(の、奥さん)。ここ数年、盆暮れの挨拶と年賀状のやりとりぐらいしかしてないというのに珍しい。そう思いながら電話に出ると、

「だんなクン、社内報に退職って書いてあったけど、何かあったの?」

……
…………はい?

「…1/31付けで退職って」

……
…………へ?

友達にとっては寝耳に水。
そこから知人をたどって情報収集。辞めたのは本当らしい。気は進まないが職場にもかけた。

「えぇ、辞められましたよ。31日にはこちらに挨拶に見えてました。…あの、今、そちらにいらっしゃらないんですか?」

いらっしゃらないんですか、というか、日本に帰国していたことすら知らないし!
ここでようやく、心配かけてはいけないと思って黙っていた夫の実家にも連絡。義父母も全く知らないことで、嫁からの話に激怒。「アイツは何を考えてるんだ!!!」…いや、おたくの息子さんですから。

心当たりに連絡しても、結局行方不明。
蒸発?どっかで倒れてる?想像はあらぬ方向へ。

ここで私にメールが来たのだった。もちろん私は彼とは結婚式で顔をあわせただけで、今回の話には1ミリも関係がないけれど、だいぶ混乱しているらしい様子の友達が心配になった。まぁそら混乱するわな。メールをもらったのは勤務時間中だったので、帰宅してから電話した。

電話に出るなり、
「ちょっとー!信じられないわよ!あのメールした後、また展開があったのよ!今メール打ってたところ!!聞いてよ!」とまくしたててくる友人。「あのね、どっかで死んでるのか思ったら、あの人から電話が来たのよ!でさ、あんた会社やめて、日本にいるんでしょ!もう全部知ってるのよ!って言ってやったわけ。そしたらね、いないって言うの。日本に。まだ嘘つくのかと思って職場に電話したことも全部ぶちまけたの。そしたらあの人、

本当に日本にいないのよ。

31日に成田に到着して、会社行って辞表出して、そのまままた成田行って別の便に乗って、
今モスクワにいる
って」

……何故モスクワ……(赴任していた先は全然ちがう国)。いや、確かに友人夫はロシア語が話せるそうなので、全く根拠がないわけじゃないが…。
もちろんこの時の私の脳内は「もすかう」が乱舞なわけだ。

「しかもよ。それが私たちと別れたいならいいのよ!こっちだって別れる気だったんだから!
でもそうじゃないの! モスクワで一旗挙げて、私たちを呼び寄せる気だったらしいのよ。
日本は不景気だから就職先がないからって。そう言うならモスクワに就職のコネがあるのか聞いたら、別にないのよ。あったりまえだよね。誰か頼れる人はいるのかって聞いたら、ロシア人の知り合いが何人かいて、今もその1人の家に間借りさせてもらって就職活動してるんだってよー!!
もうさ、呆れちゃって。正直、それ聞いてガッツポーズよ。これで相手有責で離婚できるって。勝手に会社辞めて、内緒でモスクワで就職活動って離婚理由になるよね?」

「…後半の理由で離婚した人は聞いたことないけど、たぶんなるわな。前半の理由だけで。
つーかさー、なんとなーくだけど、日本だとうまくやっていけないタイプなんじゃない?
タイとかインドで浮遊しているダメ日本人ってたまにいるじゃん。あれの寒いバージョン。
いや寒いバージョンに進む人ってのも実は初耳だけど、そういう人もいるのかなーと思って」

「あーそうかも。日本人の友達いないもん。友達の話聞いてるとイワンとかなんとかコフみたいな名前しか出てこない。で、今回は会社への不信感がつのってーとか言ってたけど、日本社会がダメってことかぁ。だから帰ってこなかったんだなぁ、今までも。仕事だけが理由じゃなかったんだなぁ。
とりあえず緑の紙書かせなくちゃいけないから、なんとか帰国させないと」

「彼のほうは、離婚のことは全く想像してないんでしょ?」

「うん。まーーーったく危機感ないらしい。だから能天気に電話してきたのよね。仲人さんから電話がなければバレなくて、バレた頃には就職が決まってて、『今までよりも高給取りになったんだよ!すごいでしょ!きみたちもおいでよ!』ってやるつもりだったみたい」

「じゃあ、離婚をにおわせたら帰国しないよねぇ」

「そうなの。だから今は、『急なことでびっくりしたし、心配したんだよ? 1ヶ月くらい日本でのんびりしなよ。そのくらいなら私もなんとかできるから大丈夫だし♪とりあえず帰っておいでよ』ってモードで対応。帰国したら速攻で実家に連れてって親の前でサインさせる予定」

「娘ちゃんも会いたがってるよ?が効くんじゃないの」

「あぁ、それはね、いくらなんでも嘘だからちょっと言えない。私が嘘つくのはいいけど、娘の嘘にはしたくないわ。もちろんいろいろ感じ取ってるんだろうけど、今までいてほしかったときに何もしてくれなかった父親だしね。離婚届さえ出したらもう会わせる気もないの」

「まぁしょうがないよね。今まで放置しすぎだったし。今までは仕事が特殊だから仕方ないのかなって思うところもあったけど、自分のことしか考えてないことがわかっちゃったもんね」

「そうよ! もー、なんで私こんな目に遭うんだろう。でも、なんとかするよ。10年後には笑ってやるから!」

「いやたぶん来年あたりには笑ってると思うよ、あんた…」

やっぱり覚悟を決めたオンナはつえーなー。

※今回のこの日記、友人が「ネタにして!」と言ってたので、かなりプライベートなことに関わる内容も詳細に書かせていただきました。特定できそうなとこはフェイク入れてます。


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会社員。家族は夫(鬱回復期か微妙なメンヘラー)と娘(中学生になりました)。

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