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幼いあなたに背負わせたもの

昨日の帰り道、娘と一緒に、近所のたこ焼き屋さんのイートインコーナーでたこ焼きを食べた。

娘は「ここで食べるの初めてだねぇ?!」と感激していたが、初めてではないはず。確か夫が入院中に来たことがあるのだが、忘れていたようだ。去年、もしかしたら一昨年かも。
そのイートインは立ち食い式で、当時の娘は背が届かず、一口一口私が食べさせた。今回は少し背伸びすれば自力で竹串をさして食べられる。
背が伸びたんだね。…つか、あの時、娘は、そんなに小さかったんだね。




今朝、朝食をとりながら、夫と昨日の「初出勤」について話していると、会話の合間に聞こえる「仕事」「休む」「会社」といった言葉に反応したのか、娘が突然割り込んできた。

「ママがすっごいすっごい怒ったよね。お父さんが会社休むって言った時。それで、ママ、いっぱい泣いたよね。りんちゃんが4歳の時」

あー、はい。ありましたねぇ、そんなことも。1度でなくありましたが、たぶん娘が言っているのは、「あの時」のことだろうなぁと思い当たる記憶がひとつ。

「あの時さぁ、なんでママは怒ったの?」
「ママはどんなにイヤでも、会社は休まない。りんちゃんだって、注射がイヤだって言っても、どうしてもしなくちゃならない時は、ちゃんと病院に行くでしょう。ママも会社イヤだなぁ、お休みしたいなぁって時々言うけど、でも、行かなくちゃいけないから行く。でもお父さんは、行かなくちゃいけないのに行かなかったから。だから、怒ったの」
「そっかー。じゃあ、なんで泣いたの?」
「お父さんが、会社に行けなくなるぐらい、病気なのが、悲しかったから」
「…そっかー」

そして娘はまた食事を始めた。

夫は黙っていた。

子どもの前では父親が病気であることを隠す。
子どもの前では夫婦仲良くする。
子どもの前では泣いたり怒ったりしない。

そういう努力は放棄することを決めたのはいつだったか。
本当は、巻き込まないほうがいいんだと思う。
せめてもう少し大きい子ならいざ知らず、娘はまだ3歳やそこらだったのだから。

でも、家族だから。

もし私が、完全に娘を父親の病気から目をそらしつつ、円満な夫婦として暮らしていくことができたなら、そうしただろう。
でも、生憎私はそこまで器用でもないし、「母親だから」という理由だけで娘をそこまでガードしつづける自信がなかった。

それに、娘は、この両親のもとにいる以上は、家族の一員として、「親に振り回される苦労」を背負うのも仕方ないと思った。

貧窮の家庭に生まれたなら、贅沢な暮らしを我慢しなくちゃいけないように。
介護の必要な老人のいる家庭に生まれたなら、老人に合わせたライフスタイルを受け容れなければならないように。
(もちろん、それはDV親からの暴力を甘んじなければならない、というのとは違う話)。

幼いからといって、家族の問題に目隠しをしなければいけないことはない。でも、それを目の当たりにすれば傷つかないわけはないだろう。そしたら、私は、その傷を愛そう。癒せないかもしれないが。一緒に痛みを感じてやろう。

傷つかないはずは、ない。
現に、こうして、娘は覚えていた。

ずっと腑に落ちなかったんだろう。
ようやく少し「何が起きたのか」をおぼろげに理解できて、心の整理ができて、それを問いかけるだけの言語能力を身につけて、今朝、問うてきたのだろう。

子どもの前でケンカはしないほうがいい。感情を丸投げにしないほうがいい。そんなこたぁ分かっている。

でも、子どもの前でもそうでなくても「ケンカしない関係」がベストなんだし、「感情を爆発しなくて済む環境」がベストなわけで。それができない状況なら、時には、子どもを巻き込んで、「生きていくって辛い、傷つくこともある」って、そして「それは仕方のないことだけれど、意味のないことではない」って、見せてやったっていいんじゃないかと。傷ついても、生きていけるし、生きていかなきゃなんないし、我慢できないことがあったっていいし、それで壊れてしまうものもあるけど、守れるものもあるし、作り直せるものもある。そういうことを。

だからね。
だから。

私は、娘は直球で聞いてきたことが、嬉しかったんだ。
それをタブーみたいに思っていないってことが。
「お父さんが病気だってこと」「そのことでママとケンカしたこと」「ママがたくさん怒ったり泣いたりしたこと」「しばらくの間、お父さんと暮らせなかったこと」…そういうことを、私達の前で言い出せなくなっていなくて、よかったと。

私があなたに背負わせたものは、幼いあなたには酷だっただろうけど、でも、今日のあなたの問いかけを聞いて、私は間違っていなかったと思えた。もし、間違っていたとしても、それならこの先、またやり直せる。そう信じられた。


(夫に関してここまで信頼がおけるかっつーと、わかんないけどねぇ。でも今はほどほどに仲良くしてますよ、えぇ)。

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会社員。家族は夫(鬱回復期か微妙なメンヘラー)と娘(中学生になりました)。

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