06
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
   

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(続)ホスピス

思い立ったら吉日で、友人「どんちゃん」のいるホスピスに行ってきた。どんちゃんについては前回記事をドゾー。

ホスピスは、うちからだと電車で40分+バスで15分といったところか。

途中で新宿を経由するので、高野に寄って果物を買うことにした。新宿高野でまともに果物を買うのは初めてだったりする。アタイには敷居が高すぎるよ!

金柑とデコポンとイチゴの3種を箱詰めしたプリセット品があったので、そのデコポンをマスカット(友人はブドウ好き)に変更してもらい、ラッピングしてもらった。その待ち時間に「ご試食どうぞ」と出されたのがあまおう。試食であまおうとはなんたる贅沢。

無事に果物をゲットしたところで、また電車に乗って、病院最寄駅へ。半端にバスの待ち時間があったため、駅前の書店で娘さんにあげる用の本を買った。好みがわからんので、迷った挙句に「星の王子さま」。ギフトラッピングしてもらった頃にはバスにちょうどいい時間になった。

立派な外観の病院だった。中もちょっとしたホテル並。一般の外来もあるけれどホスピスがある分、リラックス感とかを大事にしているのかも。院内では「ホスピス」という表記はなく「緩和ケア病棟」という風に書かれていた。

入院病室のフロアに行くと、ロココ調のサロン風の場所があったり(毎日一定時間になるとここでお茶会が開かれるそうだ)、お雛様が飾られていたり…。広い部屋の中も、一般的な白く無機質なものではなく、木目調の家具や猫脚の楕円のローテーブルにジャガード織り風のソファ等、全体的にゴージャス感漂うもの。ベッドだけは角度調節のできる介護用ベッドで、ここが病室であることを思い出させる。


どんちゃんは起き上がりこそできないでいたが、角度をつけたベッドで、上半身はそこそこ自由に動く様子だった。
食欲もあり持って行ったフルーツをその場で食べ、会話も至って普通に元気にできた。

小3の娘さんもいた。足首を捻挫したとかで、車椅子。でも実は普通にそこそこ動けるらしい。せっかく車椅子があるからと(本来は友人の室内移動用、体調の良い日ならトイレぐらいは移動できる)、「クララごっこ」を楽しんでいるとのこと。

うちのピヨリさんとは正反対の、えらく人懐っこい子だった。
私のすぐ後に別の見舞い客がいらしたのだが、その男性にも私にも全く物おじせずに「これちょっと持っててくださぁーい」「車椅子押して~」とか言ってくる。それが生来の性格なのか、母親の長い闘病生活の結果として、初対面の大人の懐にすぐに飛び込み、頼ることが彼女の生活の知恵になったのかは、わからない。

そして、彼女は、いずれ「その時」が来たら里子に行くことが決まっているのだそうだ。既に里親さんとの顔合わせも済み、こどもだけで里親さんの家に泊まりに行ったり、その家の子と一緒に遊びに行ったりもしているらしい。(里親さんには実子のほかに里子もそれぞれ複数いる、里親のベテランの方、なのだそうだ)。

どんちゃんは離婚しているが、元夫は健在である。本来なら父親に引き取ってもらうという手もあった。しかし元夫さんは再婚していて、現妻との間にこどもも2人いる。元夫さんと現妻さんをまじえた話し合いも重ねたが、3人の子を育てる自信と経済的な余裕がないという理由で、その案は見送られた。

その他にもここには書きづらいもろもろの難題がある。だから里親さんに対しても、「それらの事情を知った上で、娘を守ってくれる人」を条件にしたという。

「私は一人っ子で、娘も一人っ子で、頼れる身内がいない。だから、こうして、すべてをオープンにしているの。そうすると、必ず手を差し伸べてくれる人がいる。娘のことだけはちゃんとしなくちゃと思っていたけど、良い里親さんにめぐりあえて、だからもう、今は何も心配していない。すごく幸せ」

どんちゃんは、別れ際に、そんなことを言っていた。

娘さんは、ちょっと散歩に行って来る~と車椅子のまま出て行ったかと思うと、すぐに戻ってきた。
そして、「おかーさーん、歯が抜けたよ~」と言い、抜けた個所が分かるようにニーッと笑って見せた。
「それ、どうするか知ってる?」とどんちゃんが言うと「知ってるよ!」と言って、抜けた歯を部屋のベランダから、豪快に放り投げた。

彼女はたぶん、これからもたくましく生きて行くだろう。母がいなくなっても。父に頼れなくても。
それがきっと、どんちゃんが一番望んでいることなんだろう。

どんちゃんが笑っていて良かった。娘さんが笑っていて良かった。その日々が、少しでも長く続きますように。
スポンサーサイト
Secre

プロフィール

Cakeと書いてけーくと読む

Author:Cakeと書いてけーくと読む
会社員。家族は夫(鬱回復期か微妙なメンヘラー)と娘(中学生になりました)。

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。